銀行・クレジットカード連携機能で出来ること
皆さんは普段どれくらい会計ソフトを活用しているでしょうか?
前回の記事では、会計ソフトの「入力」機能に焦点をあてて書きました。そして、入力作業の簡略化として「仕訳辞書(伝票辞書)機能」の活用をお勧めしてきました。
今回は銀行連携編になります。
今回は、入力編の続きで「銀行・クレジットカード連携機能」について書いていきます。
銀行連携機能で出来ること
期待できること
通帳の入力作業がすごく楽になる。
入力にかかっていた時間を他の仕事に振り分けられる。
マネーフォワードクラウド会計のHPでは「データ連携で経理業務が約1/2に短縮」と書いてあります。私の感覚でも、経理時間は大幅に削減されています。
事前準備
銀行連携機能を始める前に、まずはネットバンクの登録が必要になります。複数の銀行口座がある場合にはそれぞれの銀行ごとにネットバンク登録をします。
ただし、基本手数料が発生しますので、あまり使わない通帳があればその通帳の連携は保留で宜しいかと思います。
連携機能
銀行連携機能は、銀行はもちろん、クレジットカードや電子マネーなどの金融機関と連携する機能です。その特徴は、
1 入出金明細を自動で取得
銀行口座やクレジットカードを連携すると、取引明細を自動取得します。日々の取引の入力など面倒な作業は自動化し、業務効率を大幅に改善できます。
2 勘定科目を自動で提案 仕訳の自動化で使うほど作業がラクに
自動取得した入金明細に対応する勘定科目を自動で提案します。使えば使うほど人工知能(AI)による自動提案の精度が向上し、これまで仕訳作業にかかっていた時間を大幅に削減できます。
注意点
利用銀行によって違いはありますが、取引明細書の照会が最大2~3カ月間となっています。照会期日を過ぎた場合には、銀行データの取り込みができませんので注意が必要です。
クレジットカード・電子マネー等の連携で出来ること
期待できること
・現金入力がすごく楽になる。
・電子マネー、通販サイトやレジ連携もできる。
事前準備
クレジットカード連携の場合は、銀行連携のような事前登録は必要ありません。クレジットカードとパスワードがわかればOKです。銀行連携はしないで、クレジットカード連携だけも可能です。
連携機能
操作方法は銀行連携と基本同じです。クレジットカードに加えて、電子マネーや通販サイト(Amazonなど)とも連携可能。
小売業などのレジスターを使用する業種であればレジ売上との連携も可能です。
使い方のポイント
- 銀行連携にしてもクレジットカード連携にしても、連携できるものは基本連携していくことがミスの削減につながります
- 現金支払いをしていたものは、可能な限りクレジットカードや電子マネーに変更することにより連携機能のメリットが活かせます。
- 登録された仕訳は、AIが学習して次回以降の仕訳提案の精度をあげます。ただし、登録された仕訳ルールの見直し(メンテナンス)をきちんと行うことが重要です。
- 銀行連携機能だけではカバーしきれない複合仕訳(例えば、一つの入金に対して取引が複数発生するもの)が発生するときは、仕訳辞書機能との使い分けをする。
- 銀行連携機能はまとめてすると過去の取引内容を思い出しながらすることになるため、余分に時間がかかります。ポイントは毎日やることです。取引規模にもよりますが、複雑な取引がなければ1日5分も掛かりません。1日5分の習慣です。
まとめ
銀行連携機能の良いところばかり書きましたが、まだ使ったことがない人は是非ご検討ください。入力時間の削減を考えればネットバンキングの手数料代はすぐに回収できます。
「ネットバンキング使ってないから…、設定めんどうそうだし…、そんなに入力多くないから手入力で十分かな…」と思っている方、一度使い始めるともっと早く始めておけば良かったと思われます。
ただし、会計ソフトの謳い文句に「簡単にできる」など書いてありますが、それは使い方がわかっていればの話です。初期設定やシステムのある程度の理解は必要かと思います。簡単に操作をして数字ができるのとその数字が適正かは別問題です。始めるまえには一度専門家に相談することをお勧めします。